タクシーへの転職を考えている人のなかには、「隔日勤務とは、いったいどんな働き方なのか」「長時間働くのは大変ではないか」と不安に感じる人も多いと思います。
私もタクシードライバーになる前は、朝から翌朝まで働く勤務に、きつそうなイメージを持っていました。
現在、私は東京都内のタクシー会社で隔日勤務をしています。実際に働いてみると、1回の勤務が長い大変さはありますが、その一方で、明け番を活用して自由な時間を作りやすいという大きなメリットも感じています。
この記事では、現役ドライバーである私の勤務例をもとに、隔日勤務の時間、休憩、明け番の過ごし方、メリット・デメリットを紹介します。
最初にお伝えしたいこと
出庫時間、帰庫時間、出番数、休憩の取り方などは、会社や営業所によって異なります。この記事で紹介する内容は、私が現在勤務している東京都内のタクシー会社と、私自身の働き方をもとにした一例です。
タクシーの隔日勤務とは
隔日勤務とは、朝から翌朝にかけて1回の長い勤務を行い、勤務を終えた日は「明け番」として休む働き方です。
一般的な会社員のように毎日出勤するのではなく、1回の勤務で2日分に近い時間を働くのが大きな特徴です。
私の勤務先では、月12出番が基本です。会社の制度上は月13出番まで可能ですが、通常は12出番で勤務しています。
| 項目 | 私の勤務先での一例 |
|---|---|
| 基本の出番数 | 月12出番 |
| 出番数の上限 | 月13出番 |
| 1出番の基本的な拘束時間 | 約18時間 |
| 休憩時間 | 合計約3時間 |
拘束時間とは、始業から終業までの、労働時間と休憩時間を合わせた時間です。
運転や客待ちに加え、業務として行う出庫前の点呼・車両点検、帰庫後の洗車・納金なども含まれます。出庫から帰庫までの時間だけで判断しないよう注意してください。
私の実際の勤務時間
私は遅番で、普段は午前10時ごろに出庫します。帰庫は翌朝4時から7時ごろです。
その日の営業状況や帰庫前のお客様の行き先によって終了時刻が変わるため、毎回同じ時間に終わるわけではありません。
| 時間帯 | 内容 |
|---|---|
| 午前10時ごろ | 出庫 |
| 日中から深夜 | 営業と休憩を繰り返す |
| 翌朝4時~7時ごろ | 帰庫 |
| 帰庫後 | 明け番 |
※時刻は勤務先を特定しないため、おおよその時間で記載しています。
隔日勤務の拘束時間には基準がある
タクシー運転者には、厚生労働省の「改善基準告示」による拘束時間や休息期間の基準があります。
2024年4月から適用されている基準では、隔日勤務の拘束時間は2暦日で22時間以内、かつ2回の隔日勤務を平均して1回あたり21時間以内です。勤務終了後の休息期間は、継続24時間を与えるよう努めることを基本とし、22時間を下回らないこととされています。
また、1か月の拘束時間は原則262時間以内です。地域的事情など特別な事情があり、労使協定を結んだ場合は、年6回まで270時間に延長できるとされています。
会社はこうした全国共通の基準を踏まえたうえで、出番や帰庫時間などの社内ルールを定めています。
休憩は10~20分程度を小まめに取る
隔日勤務は長時間になるため、休憩の取り方がとても重要です。
私は最近、1回10~20分程度の短い休憩を小まめに取るようにしています。疲労や眠気を感じてからではなく、集中力が落ちる前に車を止めることを意識しています。
タクシーは、お客様を安全に目的地までお送りする仕事です。売上を上げることも大切ですが、無理に走り続けて事故を起こしてしまっては意味がありません。
特に深夜から明け方は眠気が出やすいため、「まだ大丈夫」と我慢しすぎず、必要なときは休むようにしています。
隔日勤務のメリット
明け番で自由な時間を作りやすい
私が隔日勤務の一番のメリットだと感じているのは、自由な時間を作りやすいことです。
勤務を終えた日は明け番となるため、毎日出勤する働き方と比べると、自分で時間を組み立てやすくなります。
もちろん、勤務明けは疲れているため、まず休養を取ることが大切です。それでも、体調に合わせて近場の用事を済ませたり、自分のやりたいことに時間を使ったりできます。
平日に役所や病院へ行きやすい
明け番が平日になることも多いため、役所での手続きや病院への通院に時間を使えます。
一般的な平日勤務では、有給休暇や半休を取らなければならない用事も、隔日勤務なら明け番や公休日を利用して済ませやすいです。
趣味や副業に使える時間もある
明け番や公休日を活用すれば、趣味や家族との時間も確保しやすくなります。
私自身は、休養や用事を優先しながら、Webサイトの記事作成などにも取り組んでいます。タクシー以外にやりたいことがある人にとって、時間の使い方を工夫できるのは隔日勤務の魅力です。
ただし、明け番を完全な休日と考え、毎回予定を詰め込むのはおすすめしません。体調を見ながら、明け番と公休日を使い分けることが大切です。
隔日勤務の大変なところ
1回の勤務が長い
一番大変なのは、やはり1回の勤務時間が長いことです。
慣れるまでは体力的な負担を感じやすく、深夜から明け方にかけて眠気が出ることもあります。体調管理や休憩の取り方がうまくできないと、想像以上に疲れが残ります。
私は短い休憩を小まめに取り、疲労や集中力の低下をためないようにしています。
明け番は必ずしも丸一日遊べる休日ではない
明け番は自由時間を作りやすい一方で、勤務を終えた直後なので、睡眠や休養が必要です。
「月12回しか働かないなら、休みが多くて楽そう」と思われることもありますが、1回の勤務が長いぶん、明け番には身体を回復させる役割があります。
無理に予定を入れすぎず、疲れているときはしっかり休むことが、隔日勤務を長く続けるコツだと感じています。
隔日勤務が向いている人
実際に働いた経験から、隔日勤務は次のような人に向いていると思います。
- 毎日出勤するより、勤務日と自由時間にメリハリをつけたい人
- 平日に役所や病院などの用事を済ませたい人
- 自分で休憩や体調を管理できる人
- 長時間勤務でも、安全を優先して無理をしない人
- 趣味や副業など、仕事以外にも取り組みたいことがある人
反対に、夜間の勤務がどうしても苦手な人や、生活リズムの変化に弱い人には負担が大きい可能性があります。
会社選びでは勤務時間の詳細を確認しよう
同じ「隔日勤務」でも、会社によって出庫時間、帰庫時間、出番数、休憩のルールは異なります。
求人票に「隔日勤務」と書かれているだけでは、実際の生活リズムまでは分かりません。応募や面接の際には、次の点を確認することをおすすめします。
- 早番と遅番の出庫時間
- 帰庫できる時間の範囲
- 月の出番数と最大出番数
- 休憩時間と休憩場所
- 出番変更や有給休暇のルール
- 明け番から次の出番までの休息時間
勤務時間は、収入だけでなく体調や家族との時間にも影響します。給料や歩率だけで決めず、自分が無理なく続けられる勤務体系かどうかを確認することが大切です。
まとめ
隔日勤務は、1回の勤務が長い一方で、明け番によって自由な時間を作りやすい働き方です。
私の場合は月12出番が基本で、午前10時ごろに出庫し、翌朝4時から7時ごろに帰庫します。勤務中は10~20分程度の短い休憩を小まめに取り、安全を最優先にしています。
長時間勤務は決して楽ではありません。しかし、平日に役所や病院へ行きやすく、趣味やWebサイト作成などに使える時間も確保しやすいため、私には合っていると感じています。
隔日勤務に興味がある人は、「休みが多そう」という印象だけで判断せず、希望する会社の実際の出庫時間や休憩、出番数を確認してみてください。
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